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2013.05.10 (Fri)

クサクサ してても しかたない-Free Novel Games

コミュニケイションに用いられる文章には、特に書き手の性格が表れる、とわたしは思う。


さて、とおりすが Z さんがお薦めしてくださった『あふさきるさ』について「これほどに手の込んだ演出、それこそテキスト全画面表示と相性が悪いような気がするのですが」と書いたところ、

そう感じたなら、多分そのままの印象で終えると思います。と返された。

……まあ、これは「揺るぎない、ブレのない理想」からくるものなのだと思うことにしよう。「議論に同調を求めるな」とも言われたし。


ただ、このままではアレなので、わたしの「気がする」を「そのままの印象で終える」ために、すこし考えてみることにする。




とおりすが Z さんが「この作品ってキャプ絵からでは中身が全く伝わってないので損してるんですけど」と書かれるように、SS 一枚では良くわからないので、連続画像として載せてみる。

以下は作品冒頭、最初のページ送りまでを追った SS である。



ak1

ak2

ak3

ak4



すこしは雰囲気が伝わっただろうか。

このシーン、文章を送るたびに背景がアニメイションして「描き足されていく」のだ。その他にも中央に立つ主人公の髪や服が風になびいたり、雲が明滅したり、右下のゲージ(?)がペカペカしたりと、シックな見た目ながら、実物は非常に動的な印象を受けるものになっている。

まあ、現代的な「アニメ」と比べればいささか原始的な技法ではあるが、記号的に簡略化されたデザインはセンスがあるし、「背景演出のインパクト」に感動するのも理解できる。


ただ、SS を見てもらえばわかると思うが、画面内の情報量が増えると、少々ゴッチャリとした印象になってしまうように感じた。これが「テキスト全画面表示と相性が悪いような気がする」と書いた理由である。

一枚目ならまだ「テキスト」と「背景」のバランスが取れてはいるが、これが四枚目ともなると、主張の強い背景のうえにあるテキストがそのなかに溶け込んでしまっているため、どちらに注目すれば良いのか判然としなくなってしまう。

わたしは、文字情報である「テキスト」と言えども「背景などの画像とともに描画される」以上、ひとつのヴィジュアルのなかで調和していなければならない、と考える。テキストが画像の邪魔をしてはいけないが、しかしテキストが画像に埋没してもいけないという、矛盾した条件のなかでどうやってバランスを取るかが重要なのだ。

そしてこの作品の場合、「テキスト全画面表示」形式といっても文章量はそこまで多くないのだから、「表示領域制限」形式にしてしまっても問題ないはずである。それに「テキスト」と「背景」とで分割されていれば、どちらに注目するのかを「読み手に委ねる」ことができる。似たような構成でも、どんどんと流れていってしまう「洋画(の字幕)」よりかはよっぽど優しい設計だと思うのだが、どうだろうか。

さらに言えば、「640x480 pixel」という画面サイズも若干「狭く」感じてしまう。まあ、描画領域が広くなるなればなるだけ、当然、制作者さんの作業量も跳ね上がるのだろうから、現実的に考えてそこはしかたがないと思うが。


この『あきさふるさ』の動的演出を見て、わたしは往年の名作ノベゲである『Collage』を思い出した。あの作品の画作りはどちらかといえば「雰囲気」を演出していたように思うが、アニメイションの多用という面では、非常に近しいものがある。

まあ、個人的には、アニメイションではないものの、「影絵劇」な演出が光った『イケドラクサ』のほうが好きだな、やっぱり。



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03:17  |  +はしがき  |  Trackback(0)  |  Comment(0)

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