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2014.09.08 (Mon)

『 空色楽器 』-mere impressions #003

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題名:空色楽器
制作:れんれん堂
種別:Novel

評価:★★☆ 2.5



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空色楽器



友人だからヒイキするというわけではないが、やっぱりわたしは Jasmine さんの文章が好きだ。

Jasmine さんの文章には「魔力」がある。呪文のような響きがある。


確かに、状況を的確に描写する「イメージを視覚化する文章」も重要ではある。が、一方でそれは「芸術的に綴られた説明文」のようなもので、それだけで構成された物語は読みやすくはあるがどこか物足りないのだ。

そこに表されたシチュエーションどうこうではなく、「ことばそのもの」が持つチカラで感情を動かされる喜びがなければ、文章を読む意味も無いのではないだろうか。すくなくとも、わたしはそう考える。

正直にいえば、この作品内のすべての設定・展開は、すでにどこかで使われたようなものばかりである。目新しさはほとんどない。しかし、その「魔力」を帯びた語り口は、それだけでひとつの個性であるといえよう。


ただ、難点がないわけではない。

この作品、群像劇としての「エピソードの連なり方」はともかく、その流れ自体は平坦でメリハリがない。これでは、どれだけ切ない話をしようとも、読み手の感情は物語のなかに留まることはなく、流れていってしまうことだろう。

また、せっかくの美しい「空色楽器」という題名が、物語全体を貫くキーワードというわけではなく、登場人物の一エピソードのなかから採られているところも残念である。

やはり、題名から受け取るイメージというものは大きい。そこに変な裏切りがあると、読み手としては、ほんのすこし気持ち悪いものが残る。


読み始めは思わず「★★★」にしようともしたが、最後にはすこし冷静になってしまった。



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02:47  |  +ちらし のうら かんそうぶん  |  Trackback(0)  |  Comment(0)

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